更年期障害について (ホルモン編)

更年期障害について 〜ホルモン編〜

 更年期障害についての今回はホルモンによる症状をみていきます。

 更年期障害の自律神経編はこちら

内分泌について

 更年期障害はホルモンバランスの乱れと自律神経の乱れの両方が原因であることがほとんどです。前回は自律神経についてお伝えしましたが、今回はホルモンの方からみていきます。

 まず始めにホルモンに関係する内分泌とは、「下垂体前葉・後葉、生殖腺、甲状腺、副甲状腺、副腎皮質、副腎髄質、膵臓の島細胞、消化器の分泌細胞」といったもので構成されています。

 その中でも更年期障害に関わる主な内分泌器官は甲状腺、副甲状腺、副腎皮質、生殖器(卵巣)です。 

 では、それぞれでどのような症状が出やすいのかお伝えしていきます。

甲状腺

 甲状腺は機能が亢進するパターンと低下するパターンで出てくる症状が異なります。

亢進パターン

 症状としては、「暑がりになる、汗が出やすくなる、脈が早い、動悸、イライラ感、精神的不安定、下痢しやすい、手足が震える、筋力低下、眼球が出てくる、眼光が鋭くなる」などの症状が甲状腺の機能が亢進することで現れやすくなります。

低下パターン

 一方、甲状腺機能が低下すると、「寒がりになる、声が低く喋りにくい、活動量が落ちる、脈が遅い、月経が多くなる、粘液水腫、貧血、心肥大」などが現れてきます。

 このように機能が亢進する場合と低下する場合では症状の出方に違いが出てきます。それでは次は副甲状腺をみていきます。

副甲状腺

 こちらも甲状腺同様、亢進パターンと低下パターンがあります。

亢進パターン

 主な症状は、「多飲多尿、骨の萎縮、骨折しやすい、消化器の潰瘍、尿路結石、膵炎、血中カルシウム濃度の上昇」などがみられます。

低下パターン

 反対に機能が低下すると主に、「腕の痺れ、情緒不安定、筋肉の痙攣、便秘、狭心症に似た症状(胸の圧迫感や苦しさなど)、低カルシウム血症」などが現れます。

 副甲状腺の機能低下のパターンに陥る人は、糖分の摂り過ぎやカルシウム不足が多くみられるために食事の見直しが必要です。

 それでは次に副腎についてみていきます。

副腎皮質

 今までは各臓器の機能が亢進するパターンと低下するパターンをお伝えしてきましたが、副腎においては更年期障害では機能低下が重要なものとなります。そこで副腎皮質の機能が低下するとどのような症状が出るのか書いていきます。

 副腎皮質の機能が低下すると、「めまい、吐き気、食欲不振、頭重感、頭痛、全身倦怠感、疲れやすい」などの症状が出てきます。

 余談ですが、副腎皮質の機能の低下が、耳の疾患で難病であるメニエール病の一因になっているのではないかとも言われています。

 副腎については以上です。それでは最後に更年期障害のホルモン関係ではメインである卵巣機能についてみていきます。

卵巣

 こちらも副腎と同様に更年期障害では機能の低下が問題となります。

 卵巣機能が低下すると、「足腰の冷え、腰痛、膝痛、背中の張り感、首や肩のこり、眼精疲労、頭痛、めまい、動悸、のぼせ、不眠、イライラ感」などが出てきます。

 また、比較的若い時期に起こる更年期(いわゆる若年生更年期)では日常生活パターンの見直し、視力調節の管理、糖分の摂りすぎを注意する、カルシウムを十分に摂るといった生活習慣の改善が特に必要です。

まとめ

 以上、今回は内分泌(ホルモン)についてお伝えしてきました。前回は自律神経についてお伝えしましたが、更年期障害という症状はホルモンと自律神経の両方の改善が非常に重要になってきます。

 なぜならば、更年期において卵巣や副腎皮質の機能が低下すると、交感神経が亢進しやすくなります。すると、副腎髄質ホルモンや副甲状腺ホルモンの分泌が過剰になり、体内のホルモンと自律神経のバランスが崩れて症状が出てしまうからです。

 基本的に卵巣の機能が低下してくると、脳から卵巣のホルモンをもっといっぱい出せという指令が送られます。しかしながら卵巣自体では機能が低下しているためその指令を聞いても働けません。そうすると更に脳からもっと働けという指令が出ますが、更に卵巣では働けずに脳と更年期に関わる臓器の間のネットワークが崩れてしまい、その結果が様々な不調となるのです。

 女性は段階的にライフステージが変わり、その度にホルモンなどの影響をとても受けやすい体の作りになっています。その時々で体が欲していることをしてあげることで、各種の症状が改善していきます。それを無理に抑え込むことよりも、本当に体は必要としていることをしてあげることの方が余程大切ではないでしょうか。

 肉体的・精神的に多くの症状が出て大変だと思いますが、少しでもそのような方々のお力になれれば幸いです。

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