頚肩腕症候群とは (首、肩、腕の痛みや痺れの原因とは ?)

頸肩腕症候群とは

 首や肩、腕が痛くなり、ひどいと痺れや力入らないという症状がある人は頸肩腕症候群という症状かもしれません。この症状は1950年代後半以降、キーボードに入力する機会が多い人に見られ始めて現在ではパソコン作業者はもちろん、保育士、介護士、看護師、主婦など多くの人が抱える問題となっています。

 ではこの頸肩腕症候群とはどのようなものなのか見ていきましょう。

定義

業務による障害を対象とする。すなわち上肢を同一肢位に保持、または反復しようする作業により神経・筋疲労を生ずる結果起こる機能的あるいは器質的障害である。ただし、病像形成に精神的及び環境因子の関与も無視できない。したがって、本障害には従来の成書に見られる疾患(腱鞘炎、関節炎、斜角筋症候群など)も含まれるが、大半は従来の尺度では判断し難い性質のものであり、新たな観点に立った診断基準である。

 とあります。これはどういうことか簡潔にいうと、同じ姿勢や同じ作業を繰り返す作業によって神経や筋肉に負担がかかった結果痛みや痺れが出てくる症状で、今までの診断基準では判定できない新しい概念の症状です、ということです。

 要は首、肩、腕に症状が出ていれば頸肩腕症候群と名付けて対処しましょうということです。では、頸肩腕症候群にはどのような種類があるのでしょうか。この症候群にはそれぞれの症状において分類があるのでそちらを見ていきましょう。医療用語でなくわかりやすい言葉で解説します。

分類

1度

 必ずしも首、肩、腕に限定されない自覚症状が主で、痺れや痛み、冷えなど多くの所見が見受けられない。

2度

 筋肉の硬結、圧痛が見られるようになる。この段階で筋肉に硬さや押すと痛みが現れてきます。

3度 

 2度のものに加えて、

 ・筋肉の硬さが強くなったり、痛む範囲が広がる。

 ・知覚が鈍くなったり過敏になったりする。

 ・筋力が落ちてきたり、首や肩・手首が動かしにくくなる。

 ・指が震えたり、手先が循環が悪くなり冷たくなる。

 ・症状の訴えが極端に強くなる。

4度

 ・3度の特徴がたくさん出てくる。

 ・腱鞘炎や関節炎、書く時に震えるなど実際に炎症が起きたり支障が出てくる。

 ・自律神経失調症状が出てくる。(冷えや手汗、うっ血、歩行障害、平衡障害、低血圧、心臓神経症)

 ・末梢神経症状が出てくる。(情緒不安定、集中困難、睡眠障害、思考力・判断力の低下、うつ状態、ヒステリー)

5度

 ・4度の症状が強くなり、仕事や家事などの作業だけでなく普通に日常生活を過ごすだけでもいよいよ辛くなる。

症状が出やすい場所

 頸肩腕症候群には痛みが出やすいポイントがあります。そのポイントと、そこがどのくらいの割合の人に症状が出ているかを見ていきます。

肩甲骨の内側の上 72% (この場所が痛い人は腕がすぐ疲れたりだるくなる人が多い)

大小菱形筋部(背中の筋肉) 69%

後項部(首の後ろ) 50%

肩甲骨の上 47%

大小円筋部(腕の付け根) 34%

 これらのポイントに痛みが出る傾向があります。

治療について

 頸肩腕症候群の治療は医療機関では痛み止めやビタミン剤が主になり、マッサージでは首や肩、腕などのマッサージが行われています。

 当院では、背骨周りや胸鎖乳突筋という首の筋肉、先程挙げた痛みが出やすいポイントを触診して痛みやコリがあれば、そこに直接鍼をするのではなく各場所に対応したツボを使い痛みやコリを緩和させていきます。

 また、痛みや痺れといっても内臓や自律神経などの問題が奥深くにあることも多々ありますので、膵臓や胃腸、肝臓、腎臓の反応点もチェックしてもし反応が出ていればそれぞれの適切な処置を筋肉やコリを緩和させるのと同時に処置していきます。

 東洋医学では症状が出ているのは体からの何かしらのサインと考えます。なので現実に起きている症状が、なぜ起きているのか、どこからのサインなのかを正確に読み取ってそこにアプローチをします。

 例えば右の腕に頸肩腕症候群の症状が出ているとすれば、体の右は肝や胆の症状が出ることが多いので、過度な飲酒をしていないか、薬をたくさん飲んでいないか、ストレスが多くないか、睡眠に支障はないか、頭痛などは出ていないかなど肝や胆に関連する症状を聞いてそれらがあれば日常でのケアも必要になってきます。ただ、薬などの問題においては医師の診察のもとに処方されているので、あまりにも多すぎる場合や同系の薬が出ている場合はかかりつけ医に相談してもらうことをお勧めしたりして、症状を鍼灸治療で処置するだけではなく、その背景に潜んでいる悪化原因も考えて治療をしていきます。

 以上、頸肩腕症候群についてお伝えしましたが、何かご質問やご不明な点、治療についてのお問い合わせなどがあればこちらをクリックしてお気軽にご相談ください。

 最後に首を温めるだけでも症状の緩和はできるので、辛い人はやってみてください。

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