副腎について (副腎の働きや体に及ぶ影響など)

副腎について

 副腎は腎臓の上に傘のように乗っている臓器で、腎臓や肝臓、心臓などに比べて注目度は高くないですがストレス社会の現代には特になくては欠かせない重要な臓器です。日々のストレスに対抗してくれる臓器なので、副腎が過度なストレスで弱ってくると種々の症状が出てきて慢性病に繋がったり体に痛みや張り感、疲れなどが出てきます。

 副腎は大きく分けて皮質と髄質という2種類に分けられて、それぞれに役割が異なります。ではその役割とはどのようなものがあるのでしょうか。

副腎皮質

 副腎には皮質と髄質に分けられるといいましたが、皮質においてはさらに球状層、束状層、網状層という3つの層に分けられてそれぞれの層で分泌されるホルモンが異なり、それぞれでも当然体への効果は異なります。

球状層

 球状層では電解質コルチコイドを分泌します。電解質コルチコイドの主な成分はアルドステロンというホルモンです。アルドステロンは血液中のナトリウムの吸収を促進させてカリウムの吸収を抑制します。また、腎臓の尿細管という場所でも作用してそこでもナトリウムを血液中に戻してカリウムは尿へ排泄させます。このことで水を再吸収して体内の水分量を調節しています。

 ナトリウムは水を引っ張る力があるので、ナトリウムが多ければそれだけ水を引き寄せることになります。

 ただし、適度な調節を超えて過剰分泌となってしまうと高アルドステロン症といってむくみや高血圧、低カリウム血症の症状が出てきて神経系や心臓血管系に影響を及ぼします。

束状層

 束状層では糖質コルチコイドを分泌します。糖質コルチコイドには血糖値の上昇、血圧の上昇、抗炎症・アレルギー、抗ストレス作用など様々な作用があります。炎症やアレルギー反応が起こった時には炎症を作るきっかけとなるヒスタミンの放出を抑制したり、炎症を引き起こす仕組みを発動させるプロスタグランジンの合成を抑制したりして炎症やアレルギー反応に対応しています。

 糖質コルチコイドも適度な量を超えて過剰分泌されるとクッシング症候群という高血糖、高血圧、免疫機能低下、骨粗しょう症などの症状が引き起こされます。異常な脂肪沈着や満月様顔貌(ムーンフェイス)という所見も診られる様になります。このホルモンはステロイドとして使われているので、クッシング症候群や免疫が下がるなど既に知っている人も多いのではないでしょうか。

網状層

 網状層からはアンドロゲンが分泌されます。アンドロゲンとは男性ホルモンの総称のことで、男性ホルモンはタンパク質の合成や成長を促すホルモンです。ただし、アンドロゲンに属しているテストステロンという精巣から分泌されるホルモンの方がアンドロゲンよりもよっぽど効力が高く、アンドロゲンはとても低い効力しかありません。

 アンドロゲンが過剰に分泌されてしまうほとんどの原因は腫瘍であり、過剰分泌されると男性では性早熟したり女性では男性化という現象が起こります。

 以上、それぞれの皮質の層から分泌されるホルモンをお伝えしました。また、それぞれのホルモンが過剰分泌されると引き起こされる症状もお伝えしましたが、反対に分泌が低下するとアジソン病という筋力低下、低血糖、低血圧、頻尿、下痢、低ナトリウム血症、低カリウム血症、乏尿などの症状が出てきます。

副腎髄質

 副腎皮質にはそれぞれのホルモンと役割がありましたが、副腎髄質はカテコールアミンというホルモンを生成したり分泌します。カテコールアミンとは精神的・身体的な危険を感じた時にその状況に対応できる様に体を興奮させて闘争・逃走の準備をする役割があります。まさにストレスが多い人は常にこの様な状況でカテコールアミンが分泌されているでしょう。

 カテコールアミンはアドレナリンとノルアドレナリンに分かれていて、80%がアドレナリンであるのに対して20%のノルアドレナリンは副腎髄質から放出されます。ノルアドレナリンには心拍数の増加、血圧上昇、血糖値上昇、気管支拡張、血液中の酸素濃度とブドウ糖の濃度を高める働きがあります。まさに先程の闘争・逃走の状態には最適ですね。反対にリラックスしてしまうと闘争・逃走とはかけ離れてしまいます。

 カテコールアミンも分泌が正常値を超えて過剰になってしまうと心拍数の増加や高血圧、多汗などになります。分泌が過剰になると種々の症状が出ますが低下しても交感神経の機能がきちんとしていれば、働き的に交感神経と変わらないので問題はないとされています。

まとめ

 副腎についてお伝えしました。副腎は現代のストレス社会を過ごしている中でとても重要な役割を担っています。そのため、副腎が原因と思われる症状を持った人がとても多く見られます。慢性病や慢性的に治らない痛みや張りなども、もしかすると副腎の疲労が原因であることも少なくありません。なぜなら、ストレスに追われていると常に副腎が働いている状態になっているからです。するといつも働いていずれオーバーワークになってしまった副腎は本来の役割を果たせずに疲弊して種々の症状が体に出てきてしまうことはよくあります。

 皆さんの副腎は健康でしょうか?いつもストレスを抱えていたり大変な状況にある人は、休息を取ったり精神的にリフレッシュしたりしてぜひいたわってあげてください。 

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