前回は取穴について書きました。
今回のテーマは”選穴”。
選穴もとても大切。
選穴が正しくないと、圧痛が取りきれなかったり、すぐに戻ってしまったり、、
色々と微妙。
選穴は、
完璧な触診ができていることが前提だけど(触診が完璧じゃないと、圧痛をとっていく治療だから取りこぼしが出てしまうため)
まず始めにエッセンシャルポイントから取穴しますよね。
そして次にどこを選ぼうかって考えるけど、
ここでもう一度振り返って、そのエッセンシャルポイントが本当に効いてるか確かめてみて。
初めの頃は、カダ穴だけ取れてれば、別に構わないけど、
ある程度数やって、次のステップに行く人は、
もっとエッセンシャルポイントの精度を上げないと。
中野先生と他の人との差は、取穴だけでいえばエッセンシャルポイントの正確さだと思う。
エッセンシャルポイントで、カダ以外(任脈以外)がどれだけ取れるか、
ここ、意外とキーポイント。大切。
この精度を上げたうえで、
次に2穴目。
ここですんなりとうつ伏せなら京門、仰向けなら公孫、
とか行ってしまうのは、それ以上伸びないから、
この人の圧痛はどこに出ているのか、何が原因と考えられるのか、
そこをきちんと考えて取穴しないとね。
例えば、
うつ伏せでカダ穴とれました。でも、仙腸関節1、2行と腎のところに反応があります。
よくあるパターンでしょ?
この時にすんなりと京門に行って欲しくないってこと。
もし、腎が原因できているなら、
照海(更年期で頭が熱っていたりすれば湧泉)を取穴すれば、仙腸関節1、2行も取れるから。
逆に、
仙腸関節の歪みや筋肉の硬さが原因ならば、
京門を使って仙腸関節1、2行を緩めたら、腎のところも勝手に取れる。
これらを逆にやってしまうと、
全て取れるかもしれないけど、鍼数多くなるし、
上手くならないし。
そして、
重い症状の人の時に、一切圧痛がとれない事態に発展するから。
だから、
いつのときも、
何がこの圧痛の原因なのかを、
問診で聞いたことや、顔色、声色、性格、前回からの経過、既往歴、圧痛箇所、圧痛の程度、、、、、
などから考えられうることを全て考えて、
圧痛を取る処置をしないと上手くならないし、
症状が重い人を治せるようにもならない。
これは、
自分でもいつも課題だし、
あっちだったのかなーって時もまだある。
だけど、
それを意識して、より良い治療ができるように努めないと、
いつまで経っても上手くならない。
だから、
臨床している人、学生問わず、
いつもそうやって考える癖をつけてもらえると、
上達が早くなるんじゃないかな。
中野先生も、
「何が原因なのか考えろ」
っていつも言ってるし。
その意識づけは、
とても大切でっせ。
お互い頑張りましょう。