症状
以前より頚椎のヘルニア持ち。ヘルニアは一箇所だけでなく、箇所は忘れたが2〜3箇所以前MRIを撮った時に見つかり、診断されている。首肩のコリが強くなると両腕に痺れが出てくる。今日は左の首肩と右の腕に痺れが出ている。全体的に首肩周りはパンパンに張っている。
動作チェック
首を右に傾けると左肩に痛みが出る。(右側屈で左肩上部に痛み)
下を向くと、首や肩が全体的に張って引っ張られる。
その他上むいたり首を回したりは特に問題ない。
右腕は手をグーパーすると、腕(前腕部)に痛みが出る。
身体チェック
今回は背中まで痛みが出ているし、主な症状が全て身体の後ろ側にあるのでうつ伏せでスタート。
まずは背骨から確認。
背骨は、
頚椎4、5、6、7番、胸椎1、2、3、5、6、8、9番。
以上に痛みが出ている。
次に肩甲骨周り。
左肩甲骨の内側の上の方に2点痛みがある。
右肩甲骨の内側も3点まんべんなく痛みがある。
次に首。
首の横にある胸鎖乳突筋の硬さを診ると、両方ともにかなり張っていて痛みが出ているが、特に右側の下の方が痛みが強く出ている。
そして肩。
肩は左肩の上(肩上部。ツボでいうと肩井)の所に痛みが出ている。右は張っているだけで痛みはない。
最後に右腕。
右腕の前腕がパンパンに張っている。誰が診てもわかるくらい左との差がある。
以上が痛みや張りが出ている箇所。
治療
最初に、
頭に1本。
これで背骨の痛みがどのくらい改善したか確認。
頚椎、胸椎の全ての痛みが取れて、かなり柔らかくなる。
その他の場所も全体的にふわっと緩んで柔らかくなる。
第一段階はOK。
次に、
両腰に1本ずつ。
これで背骨以外の所の改善具合を確認。
肩甲骨の内側は、
左の上の方の1点がまだ硬く痛みもあるが、右側は全て痛みが取れる。
次に首。
胸鎖乳突筋は、
右の下の方の硬さと痛みが残るが、他は全て痛みと張りが取れる。
次に肩。
左肩上部はまだ硬さが残る。右は問題無し。
最後に右腕。
右腕はまだまだパンパン。
そこで左腰の針を再度刺激して、左側の症状を再確認。
左の肩甲骨の内側の上の方の1点の痛みが取れる。左肩上部の硬さも最初に比べて3割程度まで落ちて柔らかくなる。
この時点でまだ痛みや張りが残るのは、
右首の胸鎖乳突筋、右腕の前腕。
以上の2点。
そこで、
右首に1本。
これで先ほどの2点を確認。
右首の胸鎖乳突筋の硬さと痛みが取れる。
右腕の前腕の張りもかなり緩み、今は3割程度。
その時点で首を動かしてみてもらうと、
「あーどこも痛くないし、軽くなりました」
ということなので、そのまま20分寝て頂く。
その後、針を取って起きて頂き首肩、腕の改善具合の確認。
座ったまま首や肩をぐるぐるまわしたり、上向いたり下向いたりしながら、、、
「あー、だいぶ軽いです。痛くない」
そして首を右に傾けてもらうと、
「あー、まだ少し左のここ(肩上部)が痛いかも」
左肩はまだ若干残る様子。
右腕の状態は、
「もう全然大丈夫!」
ということで、今は左肩に少し痛みが残ります。
そこで、座ったまま
左手首に1本。
これで再確認してもらう。
首を右に傾けると、
「ん〜、もう痛みはないけど、今度移動してここ(左肩甲骨の内側の一番上の所)が違和感がある」
ということで、
左手首の針を左手へ変更。
すると、首を右に傾けて
「あー、まだ少しだけ残るけどさっきより全然良い!」
これで今回の治療は終わり。
今日から1週間様子を観て、痛みが戻ったり取りきれなかったり、気になるようならば1週間後に来院。そのまま落ち着いて楽になって大丈夫ならばしばらく様子を観て、また辛い時にきてもらえれば大丈夫、とお話しました。
考察
頚椎ヘルニアは重症になると歩くことも、排尿することも、手を動かすことも辛くなります。頚椎ヘルニアと診断されている方は、首や肩周りの硬さを取っておくことがとても重要です。
首肩周りは生活している以上、必ず誰しも張ってくる訳ですが、それを放置するのではなく、しっかりと硬さを取り除き状態を良くしておくことが重要になります。
首肩周りの硬さがない状態を作っておけば、再発したり痛みが出るリスクはゼロとは言えませんが、かなり減らせます。健康な人ならば多少放置しても問題ないでしょうが、頚椎ヘルニアを持っている人は慎重に大切にしないといけません。自分の大切な身体なのですから、自分で首肩周りを温めたり軽くストレッチしたり、治療を受けたりと日頃からちゃんとケアしてくださいね。健康は何にも変えられませんよ。