今回はラグビー選手の治療。
右肩(肩甲骨の内側の上の方)を先日の練習で痛めた。以降首を右後ろに傾けると左記の場所が痛くなる。また、左の首の張りも気になっていて、首を右側に傾けると左の首筋がとても張って辛い。
まずはうつ伏せで痛みのチェック。
右肩の痛む場所は、肩甲骨内上角という肩甲骨の内側の一番上の場所で、そこに最も強い痛みがある。筋肉的には肩甲挙筋という肩甲骨を持ち上げる筋肉が1本とても筋張っている。ヘッドトレーナーからもこの筋肉を痛めていると言われている。その他、首は両方とも横の部分である胸鎖乳突筋という筋肉がガチガチだし、右頚椎の4、5番レベルの周りも硬く痛みも出ている。ここは先ほどの肩甲挙筋がくっつく場所でもあるので不思議でもない。
その他は、背筋もかなり全体的に張っている。
以上を踏まえて、
まずは頭と両腰に計3本針をする。
これで背筋は緩み、右の肩甲骨周りもだいぶ緩む。左の首もそれなりに緩む。
そのまま5分針をして、その後針を取って、右の腕の付け根と、頚椎の下の方をマッサージ。
そして起きてもらい、首を動かしてもらう。
「まだ、右残りますね。左首も今は下の方が突っ張ります」
なので、
右手首、左手にそれぞれ針をして、もう一度チェック。
「あー、だいぶ減りました。半減くらいしています」
なので、針を取って、取った場所の所をマッサージ。
これで再度首を動かしてチェック。
首を右後ろに大きく傾けて、さらに右に大きく傾けて、ぐるっと回したりして、、、
「あ、ないです!消えました!」
かなり可動域も回復して、痛みも取れました。
ラグビー選手は毎日が細かなケガの連続です。大きなケガは頻度は少ないものの細かな微細なケガは毎日していると言っても過言ではありません。そんな中、今回は首や肩を痛めてしまったのですが、これはアスリートでも一般の方でも同じですが、痛いところだけに集中してしまうと、治りもあまり良くない。体は全ての動きが連動しているし、生命活動自体が内臓機能や自律神経とも深く関わっています。
なので、痛むところはより細かく診るけれども、一歩引いて全身も診ていかないと治りは悪いです。一歩引いて診察することで、あーここはあっちに原因があるんだな、実は自律神経の乱れも関連しているんだな、といった具合にたくさん見えてきます。
今まで治療していても治りが悪かったり状態が芳しくない方は、違う視点で診てもらってみてはいかがでしょうか。そうして原因を特定して治療を行えば、きっと症状も良くなりますよ♪