今回はふくらはぎの痛みの症例。
左のふくらはぎが走っている最中に痛くなった。以前は右のふくらはぎが痛かったが、かばっていたせいか左のふくらはぎに痛みが出ている。肉離れを起こしているような感覚に近く、触るとゴリッとしたシコリのようなものがある。その部分を押すと痛みがとても出る。
動き的には歩く動作や、アキレス腱を伸ばすような動きで痛みと違和感が誘発される。
診ていくと、腰椎の4、5番を押すと痛みが出ており、臀部、もも裏、ふくらはぎと全体的に張っていて、特にふくらはぎのシコリは押すと強い痛みが出る。
なのでうつ伏せで、
頭と左腰に計2本針をする。
これで再度チェックすると、だいぶそれぞれの張り感は軽減されて、シコリも押した時の痛みの程度がかなり減っている。
そのまま軽くふくらはぎを、足首を動かしながらマッサージして、
再度チェック。本人に歩いてもらうと、痛みや違和感がほとんどなく、相当軽くなり治療前と後じゃ全然違うらしい。けれど、何か気になる部分もあったので、もっと突っ込んで聞くとまだほんのわずかに奥の方でアキレス腱を伸ばした時に違和感を感じるらしい。これで終わりでも治療的にはOKだが、何か治療している時に違和感を覚えていたので、
「どこかケガしたことはない?」
「この前、恥骨の手術をしました」
で、恥骨部分を見せてもらうと、傷跡が。。これだ!と思い、傷跡を押すと痛みが強烈に出る。念のため本人にも押してもらったら、同じように強烈な痛みが出る。
そこで、
左足に1本針をする。そして、本人にもう一度傷跡を押してもらうと、痛みが消える。
これでもう一度、動いてもらうと
「全然、違う。痛みというか違和感すら出ない」
とのことで、これでOK。感じていた違和感は、こんなに周りが緩んでいるのに何か緩み方が少し違うな、と思っていましたが、恥骨の手術のことが判明しそれが原因だったのでスッキリ解決!
改めて古傷やオペ後の傷は重要だなと感じた症例でした。
みなさんも思っている以上に、過去の手術歴やケガ歴、病歴は治療を行うにあたりとてつもなく重要になりますので、どんな些細なことでもお伝えくださいね。